野口悠紀雄氏の「仮想通貨革命-ビットコインは始まりにすぎない」を読んでみました。
ネットニュースを見ていると億り人というビットコインという仮想通貨の資産が爆上げした人が続出しているそうですね。
残念ながら僕の周りには皆無のようですが。
そんなわけでビットコインはすっかり乱高下する相場での投機的なバブルっぽいニュースばかり見かけるが、この本を読むとビットコインが流通すべき意義がよく分かります。
- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/06/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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仮想通貨を利用することで物の販売だけでなく、知識や経験といった無形のものも販売が可能となるし、企業に縛られない働き方改革にまで利用が及ぶ非常に利用する範囲の広い技術なのですね。
巨大な生産設備を持って商品を大量生産して売ることで利益を得る企業の多くは、成長が鈍化しています。たとえば電化製品や自動車とか。このような巨大企業であってもだから、物が売れにくいというのは企業規模の問題ではないのでしょう。
産業革命から情報革命と言われますが、その具体的な勝者としてGoogleやらFacebookの存在価値が高まったのだから。
まさに物が情報に置き換わりつつある時代なのですね。
貨幣や紙幣は仮想通貨となり、本は電子書籍となり、音楽はストリーミングされ、映像番組はネット配信になった時代。車は相乗りになり、空き部屋は宿泊施設に早変わりする。
今後、シェアリングエコノミーはブロックチェーンやスマートコントラクトやスマートロックという技術の融合により、社会に大きな存在価値を示していくと思われます。
ここで言われるシェアリングエコノミーは民泊だとか車の相乗りといった狭い分野にとどまりません。
雇用を含めた企業の在り方そのものにまで影響していくのです。
極端な話をすれば、企業そのものが不要にすらなる程の力を秘めています。
とはいえ理論的には可能であったとしても、現実には現在の利権者が全力で阻止するんでしょうけど。
しかし20年後にはどうなっているか分からませんよね。実際に90年代には製造業で世界に存在感を示していた日本がわずか20年でこの有り様になったのだから。
ことによると僕たちは今、まさに歴史的な転換点に立ち会ってしまっているのかもしれないですね。
ただし残念ながら、そういう時期は大きな混乱が発生します。変革という大津波に飲み込まれないようにしないといけないですね。