こんにちは! 松田軽太です。
僕は住んでるマンションの理事会役員をしております。
そんな僕の目に留まった本が萩原博子さんのかかれた「生き返るマンション、死ぬマンション」というショッキングなタイトルの本でした。
いささかあおり気味のタイトルですが、今後のマンション理事会運営の参考になりました。
- 作者: 荻原博子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
マンションというのは、住んでみると分かりますが、意外と住民間の交流は希薄です。
それを言い換えると「煩わしい近所付き合いをしなくても良いので楽ちん」ということです。
というか僕自身もそう考えていました、輪番制の理事会役員になるまでは。
僕は理事会役員決めのくじ引きで理事長になってしまったのです。
理事会というのは住民が一年交代で理事会役員になります。
すると何が起こるのかというと
・今年一年だけだから、穏便にやりすごそう
・なんかよく分からないけど、顔だけ出そう
とかこんな感じで人が集まります。
これがもし会社組織で社員の意識がこんな感じだったら、どうでしょう?
まぁ、利益なんか出ないだろうと言うのは想像できますよね?
もし毎年、経営者が社員の一年単位の持ち回りで一斉交代したらどうなるでしょうか?
普通に考えたら事業で利益なんか出ませんよね?
ましてや理事長は社長に該当する役割です。もし毎年くじ引きで社長を決めるような会社があったら、その会社どうなるかを想像すると寒気がしませんか?
ところがそういうことが日本全国のアチコチのマンションで行われているのです、恐ろしいことに。
さて、この本で紹介されている事例はこんな感じです。
・うっかりマンションを買ってしまって支払いに困った家族のエピソード
・せっかく買ったマンションが欠陥物件や偽装物件だとわかり、立て替えに至った奮闘エピソード
・資産価値を戦略的に維持しようとがんばっている理事会の成功エピソード
といったところです。
不幸なエピソードはそれはそれで、もし自分の身に起きたら?と考えるとゾっとしますが、その状況にならなければ、参考にはなりません。
それに比べて成功体験は、全ては難しいにせよ部分的に取り入れてみたいと感じるテクニックでした。
マンションの維持管理で一番の困難は、住民の管理に対する無関心です。
しかし関心がなくても、マンションを所有した時点で数十人あるいは数百人で資産を共有しています。
そういう事実に目を向ければ、近所付き合いがあなくて、気楽で楽チンなんて呑気なことは言ってられないはずです。
無関心の果てに辿り着くのは、管理組合の破綻という哀しい結末なのですから。
自分の住んでるマンションですから、将来、ゾンビマンションにならないようにしたいところです。