松田軽太のブロぐる

企業の情シスで働いています。会社の中では何をしてるのかナゾな職場の情シスあるあるなどや読んだ本のことなどを思いつくままに書いています。

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サイボウズが売っているのはグループウェアではなく「信頼」なのだと感じた理由

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5月9日から11日にかけて東京ビッグサイトで開催されたソフトウェア・アプリ開発展のサイボウズブースで「部門でデキる!働き方改革実践ブック」という冊子を頂きました。

 

こんにちは! 松田軽太です。

 

サイボウズ社はいわずと知れた日本を代表するグループウェア企業です。

現在、5万8000社もの会社が利用しているそうです。

5万8000という数字は大きすぎてピンときませんが、具体的にはコンビニと同じ数だというから、たくさんの企業に利用されているのですね。

 

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さて、そんなサイボウズ社ですが最近は働き改革先進企業としてニュースで紹介されることも増えました。

ソフトウェア・アプリ開発展で最新のサイボウズofficeを見ましたが、カスタムアプリという機能で今では簡単な業務アプリまで開発できるようになっているのですね。

 

サイボウズブースで目の当たりして感じたのは現在のサイボウズ社は「グループウェアという製品を売る会社」というよりは「日本の会社を働きやすくするためのサポートをする会社」なのだと感じました。

 

そのためのツールがサイボウズofficeであり、Kintoneなのでしょう。

 

そう考えるとサイボウズ社が「部門でデキる!働き方改革実践ブック」という冊子を配布しているのも納得できます。

 

さて「部門でデキる!働き方改革実践ブック」を読んで感じたのは「なるほど、会社全体での働き方改革への制度改定などを待っていても、いつになったら出来るのか分からないので、具体的に出来ることを提案しているのだな」という点でした。

まさに部門でデキることが提案されています。

 

冊子の中では、まず総務という仕事の中での業務改善提案として「問合せ対応をツールで改善する」と挙げられていました。

会社の中での業務改善としてERPパッケージなどの業務システムを導入している会社は沢山ありますが、それは本業に関わる業務の合理化のためです。

例えば製造業であれば生産管理であったり、小売業であれば在庫管理であったりします。

 

総務には各部署から様々な問合せが電話やメールやメモ書きできています。

それらの業務は定型化しにくいし、本業に関わる部分でもないので、業務システムを構築するにはコスパが悪いのが現実です。

しかし、それらの問合せへの対応という仕事は、かなり膨大な作業量になっているハズです。

 

同じような問合せが色んな人から来ることもあるでしょうし、個人情報を扱う部署だからセキュリティにも気を使います。

 

そこに対してサイボウズ社は「Kintoneを活用して効率化をすすめましょう」と提案しています。

 

総務だけで問合せ業務のデータベースを作るとしてもせいぜいExcelで個人単位に記録する程度ではないでしょうか?

Excelでは誰かが開いていたら更新できないし、各個人のパソコンに保存されていたら、どこにあるのか探すのも大変です。

 

かといって総務への問合せの業務システムを構築するとなると、まずはサーバー機器を購入し、データベースをインストールし入力画面を作成して集計する機能も必要です。

 

社内で構築するマンパワーが無ければシステム開発会社に依頼しなければならないし、そう考えるとなんだかんだで数十万円はするのではないでしょうか?

しかし総務への問合せを効率化するために会社が数十万円の情報化投資の稟議を承認するとは思えません。というか、そもそも総務課長自身が「そんな稟議が通るわけがない」と尻込みしてしまうでしょう。

 

しかしKintoneであればどうでしょう?

 

クラウドサービスなのでサーバー機器は不要だし、データベースをインストールする必要もないし、Excelと違って必要な人との情報共有も可能だし、何しろ1ユーザー月額780円とコンビニのお弁当1個分の費用で業務改善が可能となります。

 

例えば総務のスタッフが5人だとしたら月額わずか3900円です。1年間でも4万6800円なので、稟議書も必要ない程度の金額です。3900円といえば残業時間で言えば3時間ていどの金額ですよね。

その金額で総務の業務効率化がなされれば、投資効果は十分にあるといえます。

 

一般的にソフトウェアを売る会社は、どうにも性能のアピールをしがちです。

しかし総務のようにコンピューターのソフトウェアに詳しくない部署で必要なのは、どうすれば業務を改善できるか?という具体的な方法です。

 

別にデータベースがOracleだろうがSQLサーバーだろうがAccessだろうがどうでも良いのです。

 

そういえば家電通販のジャパネットたかたが消費者に人気がある理由は、家電の機能を説明するのではなく、その家電を使えば、こんな便利な生活ができるということを提案しているからだと聞きました。

街中の家電屋にはスペックばかり詳しく説明する店員が居たりしますが、お客さんが知りたいのは、この家電を使ったらどんなに便利な生活ができるかどうかです。

 

総務の人たちはデータベースの作り方を知りたいのではなくて、どうすれば業務の効率を上げられるかなのです。

 

その辺をサイボウズ社はよく心得ていると感じます。

 

最近ではKintoneのようなWEBデータベースの種類も増えてきましたが、Kintoneが圧倒的に支持される理由は、ユーザーの問題をどう解決するのかという姿勢の違いなのだと感じます。そうすることでKintoneやサイボウズへの信頼が生まれ、やがてファンになるのでしょう。

 

もしかしたらKintoneよりも料金的には安いサービスが出来るかもしれませんが、Kintoneの金額自体、780円と小額なのでこれ以下になったとしても100円とか200円でしょうから、そんなわずかな金額の差であれば、わざわざKintoneから乗り換える気にもならないでしょう。

 

そう考えると最大の商品価値は「信頼」だといえそうです。

 

ユーザーはサイボウズへの信頼に対してお金を払い、サイボウズ社は信頼に応えるサービスを提供するというサイクルです。こういう関係が築ければお互いにハッピーになれますね。

 

ちょっと調べてみたら、この冊子は下記から閲覧できるようです。

https://cybozu.co.jp/products/catalog/pdf/workstyle_practice.pdf

 

ちなみにサイボウズ社の青野社長はこんな本も書かれているようです。

今や日本を代表する働き方改革の実践企業であり、お手本でもあるサイボウズの社長が言うのであれば、化粧品のCMではないけれど、まさに「私が証明です!」という感じですね。

 

チームのことだけ、考えた。――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか

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