松田軽太のブロぐる

企業の情シスで働いています。会社の中では何をしてるのかナゾな職場の情シスあるあるなどや読んだ本のことなどを思いつくままに書いています。

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超高速開発ツールで社内システムを内製化で競争力を取り戻すべき理由

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「開発・改良の切り札 システム内製化を極める」という本を読みました。

 

こんにちは!松田軽太です。

 

皆さんの会社には販売管理システムとか在庫管理システムとか生産管理システムが導入されていると思いますが、意外にこれらの企業の基幹システムの扱いで困っている会社が多いというのをご存知でしょうか?

 

何故かというと、パッケージソフトという既製品で自社の管理を行おうとしたところ、うまく当てはまらずに改造すると、今度はお金が掛かりすぎるのです。

 

結論から言ってしまうと「その企業の独自性の高い業務のシステムは自社開発すべき」なのです。

 

例えば僕が実際に聞いた事例で驚いたのは売上高が800億円の企業が、それまで国産メインフレームにCOBOLで自社開発していたシステムをマイグレーションする先をドイツ製のパッケージソフトのSAPに移行したところ、大幅に予算超過し、結果的に50億円も掛かったそうです。

 

これはおそらく極端な例かもしれませんが、多かれ少なかれパッケージソフトに自社独自の機能を追加すると、改造費用がばかになりません。

 

とある有名なERPではボタンを一つ追加するだけで、300万円も掛かったと聞きます。

 

「確かに改造に金がかかるのは事実だけど、今更COBOLで内製化しようにも、人材もいない」と困ってしまうのも事実でしょう。

 

ではどうすればいいかというと、超高速開発ツールを利用して自社開発するという方法があります。

 

超高速開発ツールとはデータベースや画面設計を簡単に作れるツールです。

GenexusやWeb Performer楽々Framework3などがあります。

 

他にもツールはあるので、どのツールが良いかは実際にデモなどを観て、相性が良い製品を選定すべきですが、どのツールを選んでも重要なのは、ツールの使い方を習熟して、どのようなシステムを作りたいのかを自分たちでしっかりと把握してくてはならないのです。

 

もちろん、今まで内製化していた経験のある会社では普通のことかもしれませんが、ITベンダーに丸投げ癖がついている会社では「今更そんなこと、自分たちでできないよ!」という会社もあるでしょう。

 

そういう会社はパッケージソフトを使った方がいいでしょう。

出来ないことを無理矢理やっても出来ないものは出来ませんから。

 

この本の中でIT会社丸投げから自社開発に切り替えた壮大な事例は日本電信電話の事例です。

要するにNTTなんですが、驚いたことに1980年代までは30万人も社員がいるにも関わらずただの一人も交換機の制御ソフトを作ったことがなかったのでだそうです。

 

そのため何かトラブルがあっても、その制御ソフトを作った会社の技術者が捕まらなければ、復旧もできないという丸投げ体質だったのです。

 

しかし民営化を機会に、丸投げ体質に危機感を抱いた当時の社長が内製化に梶を切ったのです。

 

発足当時78人足らずの組織は10年後には5000人のプロフェッショナル集団に成長したのです。

 

これはかなり特殊な例ですが、変わろうと思えば、変わることは可能なのです。

 

他にも宮田眼科病院では、情報システム部のような専門部署ではなく、病院の職員が自分の使うシステムは自分で画面設計などを行うそうです。

 

他にもシステム内製化している企業が多く紹介されていました。

 ・住友電工

 ・国分

 ・コマツ

 ・ビジネスブレークスルー大学大学院(大前研一学長)

 ・トーハン

 ・八十二銀行

 ・良品計画

 ・東邦チタニウム

 ・村田製作所

 ・近鉄エクスプレス

 ・クラレ

 ・マックス

 ・NTT

 ・日本酒類販売

 

よく長く使い続けた情報システムを刷新するにあたり、システムコンサルタントが業務分析し、パッケージソフトを導入するケースがありますが、たいていは何かしら問題があります。

 

自分の会社の仕事を一番よく知っているのは、そこで働いている人なのです。

システムコンサルタントが知っているのは、その会社の仕事を分析して、パターンに当てはめることです、

でも、全部の仕事を熟知しているわけではありません。

そんなの当たり前のことですが、システムコンサルタントの言うことを真に受けると、あとで大やけどしてしまいます。

 

しかも現在は超高速開発ツールという便利なものがあるので、それらを活用しない手はありません。

 

ある企業でどのくらい生産性が高まるのかを調べたところ、COBOLでの内省に比べて、超高速開発ツールを使うと6.5倍も生産性が上がったとの結果が出ました。

 

特に現代は経営スピードは劇的に早くなっています。

そんな時代だからこそ、早くシステム開発をできるというのは、大きな競争力になります。

 

パッケージソフトでは、何か改造するにも影響度を調べて改造する時間もお金も掛かります。 

仕様確認や見積金額の値下げ交渉をしている時間の方が長いくらいです。しかし、そんな時間は無駄ですよね。

 

そこで超高速開発ツールを利用して自社のシステムを内製化するというのは、大きなアドバンテージになるのです。

 

また自社で開発することで開発力を維持向上することができます。

ITベンダーに丸投げしていたら、その見積が適正なのか、ぼったくりなのかも判断できなくなります。

 

ということで市場での競争力を維持するのなら、やっぱシステム内製化は必然だんろうな、思った次第です。

 

開発・改良の切り札 システム内製を極める

開発・改良の切り札 システム内製を極める

 

 



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