松田軽太のブロぐる

企業の情シスで働いています。このブログでは読んだ本など思いつくままに書いています。

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『なんで、その価格で売れちゃうの?』でモノの値付けについて考えてみる

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ベストセラーとなった『100円のコーラを1000円で売る方法』を書かれた永井孝尚氏の『なんで、その価格で売れちゃうの?』という本を読んでみました。

 

なんで、その価格で売れちゃうの? 行動経済学でわかる「値づけの科学」 (PHP新書)

なんで、その価格で売れちゃうの? 行動経済学でわかる「値づけの科学」 (PHP新書)

 

 

 

こんにちは! 松田軽太です。

 

僕たちがモノを買うにあたって値段って大事ですよね?

この本を読むと世の中で売られているモノの値付けのカラクリが分かります。

 

ということで「値付け」について考えてみたいと思います。

 

なぜ人は水道水より1000倍高いミネラルウォーターを買うのか?

 

皆さん、日常的にミネラルウォーターを買って飲みますよね?

もちろん僕も飲んでます。

 

ミネラルウォーターというのは1990年代から普及しはじめました。

それ以前は「水を買う」というのは稀な行為だったのです。

 

その昔、「水道水にはトリハロメタンという発ガン性物質が混ざっているので危険」という説がありました。

 

それらの悪いウワサをキッカケに「ミネラルウォーターの方が美味しくて安全、水道水はマズくて危険」という認識が出来上がりました。

 

実は現在の水道水は高度浄水装置の導入によりそのような危険性はなくなっています。

安全基準も水道水のほうがミネラルウォーターよりも厳しいのです。

 

ミネラルウォーターと水道水を飲み比べた目隠しテストではこんな結果がでました。

 

 「水道水の方がおいしい」と答えた人が39%、

 「ミネラルウォーターの方がおいしい」と答えた人が41%、

 「どちらもおいしい」と答えた人が19%もいたのです。

 

詳しくは下記の「東京水飲み比べキャンペーン」の平成29年度実施結果をご覧ください

 

f:id:matuda-kta:20190616204446j:plain

 

www.waterworks.metro.tokyo.jp

 

これって「どっちでもいい」ってことですよね。

 

とはいえ、ここまで「ミネラルウォーターと水道水はほとんど同じ」と理解しても、それでもミネラルウォーターを買ってしまいます。

 

しかもミネラルウォーターは1本100円、同じ量の水道水は0.1円。

飲んでもそんなに味も変わらず、同じように安全な水が、なんと1000倍も価格差ああります。

 

これってもの凄く不合理ですよね。


なぜこんなことが起こるのでしょうか?

 

これを行動経済学では「アンカリング効果」と言います。

アンカリング効果とは「人は無意識に最初に見せられた数字に影響される」というものです。

 

ミネラルウォーターに対して、私たちはは「ペットボトルで100円」という値段が刷り込まれたのです。

 

これが最初に「水道水はタダみたいな値段だから、ミネラルウォーターはペットボトルで50円で売ろう」という販売戦略になっていたら、きっと今でも50円になっていたことでしょう。

 

ということで、新商品は最初の値付けが重要なのです。

 

安売りを頻繁にすると安い価格でしか売れなくなる

 

スーパーマーケットなどお店によっては日を決めて特売します。

 

お客さんは価格に敏感です。

お客さんからすれば同じ商品であれば安いほうが嬉しいので、安いほうを買うでしょう。

 

なので特売を行えば集客は簡単にできます

 

しかし、特売を連発しすぎると、お客さんは特売価格が「いつもの価格」のように感じてしまいます。

 

すると特売日しか売れなくなります。

 

一時期、ミスタードーナツも頻繁に100円セールを行っていました。


するとお客さんは「ミスタードーナツは100円」という認識になってしまい、セールの価格で買うのが当たり前だと感じてしまうのです。

 

すると本来の定価が130円であっても、割高感を感じて買わなくなるのです。

 

これを行動経済学では「プロスペクト理論」と呼んでいます。

 

同じようにユニクロや大塚家具も特売の魔力に陥りました。
そのため値上げをしたところ、売上が大きく下がりました。

 

価格戦略は一度、誤ると本来の価格に戻すのが難しいです。

 

自動車メーカーのマツダは値引き販売から脱することができた

 

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https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/

 

中には価格をあげることに成功例もあります。

 

自動車メーカーのマツダは今でこそ「国産メーカーなのに外国車のようにカッコイイ」というイメージを作り上げることができました。

 

それ以前のマツダといえば、値下げ販売が当たり前でした。いつも値下げ販売していたおかげで、中古車価格も下取り価格も安くなってしまい、自動車ユーザーからは「マツダ地獄」と揶揄されていました。

 

しかし「魂動(こどう)デザイン」というコンセプトで、CX-5からマツダ車共通のデザインに切り替え、それと同時にマツダは値引き販売をきっぱりとやめたのです。

 

www.itmedia.co.jp



 

もちろん「値下げ販売をしない」というのは、かなり大変な決断です。

 

しかし定価販売を貫き通した結果、「カッコ良いマツダ車が欲しければ定価で購入する」という刷り込みを作ることができました。

 

値引き販売は麻薬のようなもの

 

値引き販売をすれば、集客効果は確実にあります。


しかし、値引き販売をしすぎると、価格を元に戻すのは非常に難しくなります。

値引き販売は、まるで麻薬のようなものです。

 

安易に値引き販売するのでなく、価格戦略は慎重に行うべきなのです。

 

www.matudakta.com

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