武井壮といえば「○○の倒し方」という鉄板芸でバラエティなどで大活躍されている
アスリート系のマルチタレントという印象があります。
こんにちは! 松田軽太です。
実は少し前まで武井壮というのはちょっとスポーツが出来るだけのタレントなのだと思っていました。
しかし武井壮は陸上・十種競技の日本チャンピオンという素晴らしい経歴を持っているホンモノのアスリートだと知ったのはつい最近のことでした。
そんな武井壮ですが、「REAL SPORTS」でのインタビュー内容を読んで、その考え方の深さに驚きました。
「お金を稼ぐこと」は邪道なのか?
一流のアスリートといえば、イチローや本田圭佑のように巨額のお金を稼ぐスターというイメージがあります。
しかし、巨額を稼ぐことができるアスリートは限られています。
よく「スポーツをやるのはお金のためじゃない」という言葉を耳にすることがあります。
スポーツ以外でも音楽家や小説家や漫画家も似たようなことを言う人がいます。
「その道を極めること」が崇高なのであって「お金を稼ぐため」にスポーツをするのは邪道であり汚い行為だという考え方です。
しかしです。
そういうことを言っている多くの人は、そのジャンルだけで食べることができずに、アルバイトをして生活費を稼いでいます。
もしスポーツだけ稼げれば、音楽だけ稼げれば、小説だけ稼げれば、漫画だけ稼げれば、アルバイトなどせずに済むハズです。
であれば「その道を極めたい」と目指している人々こそ、お金の稼ぎ方を真剣に考えるべきなのです。
その競技やジャンルには、人生の貴重時間をかけるだけの価値があるか?を考える
スポーツ、音楽、小説、漫画。
これらの道を究めるには、それ相応の時間が掛かります。
例えば中学の部活でそのジャンルに目覚めたとして、現在20代半ばであれば、すでにそのジャンルの練習などの技術習得のために10年の時間を費やしていることになります。
しかし10年も練習に時間を費やしたところで、その道で食べていけるとは限りません。
では、これが一般的な職業であったらどうでしょう?
どんなジャンルの職業であれ、10年もやっていたらそれなりの技術や地位が得られているのではないでしょうか?
そして職業であれば、食べられるくらいは稼げているでしょう。
では、なぜ職業では「お金を稼ぐ」ことが肯定されて、スポーツや芸術では「お金を稼ぐ」ことが否定的になるのでしょう。
企業では社員を必要以上に無賃で働かせると「ブラック企業」だと糾弾されます。
労働した時間に対して対価が支払われるのは、本来、当然のハズなのです。
少なくとも人生の一定の時間をかけて技術の向上を行ったのであれば、それに見合う見返りがあってしかるべきでしょう。
頑張れば誰かが見つけてくれるワケではない
努力というのは美しい言葉の代名詞です。
しかしやみくもに努力をしても、必ずしも成果に繋がるとは限りません。
「頑張っていれば誰かが見つけてくる」という考え方は恐ろしく非効率的です。
偶然、誰かに見つけてもらうのではなく、むしろ見つけてもらいやすい場所で活動をすべきなのです。
例えば、どんなに素晴らしい商品を開発しても、お店の棚に並ばなければ買ってもらうことはできません。
では、買ってもらうために何をするのかというと、売り込み活動を行います。
つまり営業ですよね。
人であろうとモノであろうと認知されなければ、存在しないのと一緒なのです。
現代では幸いなことにSNSという強力な拡散ツールが揃っています。
Youtubeで自分の技術を世界中に動画として流してもいいでしょう。
そのように「誰かに認知されるための活動」をすることが大事なのです。
食べていけるようになるために戦略を考える
「好きなことで生きていく」というのは、理想の生き方のように賛美されます。
しかし「お金を得る」ということは社会に対して「価値」を提供する必要があります。
製造業であれば、原材料を工場で加工して商品にすることで「モノ」に価値を与えています。
スポーツ選手であれば、過酷な練習を積み重ねて得た技術を試合でぶつけることで人々に「感動」「憧れ」という価値を提供することでお金を得るのです。
音楽であれば、楽器演奏の練習を積み重ねて得た技術をライブで披露して人々に「感動」という価値を提供することでお金を得るのです。
自分の希少価値を上げる
では武井壮はどうやって今のポジションを手に入れたのでしょうか?
武井壮はほぼ全てのスポーツジャンルに精通しており、しかも陸上・十種競技の日本チャンピオンだったこともあり、トレーニングに関する知識も持っています。
それらの深い知識と経験を掛け合わせることで、テレビ番組でも他のコメンテーターには出来ない解説をすることができるという独自の地位を築くことで、億単位の収入を得ることができるようになったのです。
そう、持っている技術や知識をいかに価値が高きできるのか?と戦略的に考えることが大切なのです。
武井壮の考え方の深さに驚かされます。
ただ猛獣を倒しているだけではないのですね。
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