松田軽太のブロぐる

企業の情シスで働いています。会社の中では何をしてるのかナゾな職場の情シスあるあるなどや読んだ本のことなどを思いつくままに書いています。

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『結局のところ「DX」ってなんなのだろう?』を「美人すぎる魚屋さん」を事例に考えてみた

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「これからの時代、DXできない会社は生き残れない」といったような言葉を毎日のように目にするようになりましたね。

 

こんにちは! 松田軽太です。

 

今やすっかりバズワードになった「DX」ですが、実際のところ、何をもってしてDXなのかサッパリ分からなくなっている人も多いのではないでしょうか?

 

そんなことを思っていたら、このツイートが目につきました。

 

 

このツイートは木村 岳史氏の著書「アカン! DX」が紹介されていました。

 

 

ちょっと引用させていただきますね。

 

RPA導入がカイゼン活動の延長線上にあると捉えると、DX推進組織が担うのは自然なことだ。

 

RPA導入が大ブームになっているのは日本だけだそうだ。

BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)などの変革に取り組むことなく、

今ある業務をブラックボックス化と引き換えに効率化できるため、抜本的な変革を

避けたがる日本企業にぴったりだからだ。

 

しかも現場任せでOK。そこでRPA導入を「守りのDX」などと位置づけてDX推進組織が担う。

DXの矮小化、ここに極まれり、である。

 

木村さんらしい歯に衣を着せぬ木村節が炸裂です。

 

おそらくこの一文を読んだだけでも「そうそう、そういうことだよね」と

ブンブンと頷いたDX担当者は多いのではないでしょうか?

 

RPAの導入はDXなのか?

 

前述のツイートで紹介されていた「アカン! DX」の一文を読んで、僕は常々、感じていたことがスッキリして、こんなツイートをしました。

 

  

いまさらですが「DX」は「デジタル・トランスフォーメーション」の略語です。

 文字通りデジタル技術を活用して既存のビジネスモデルから脱却し新しいビジネスモデルの創出することです。

 

しかし、世の中には「RPAでDXを実現した」という話も多く見かけます。

なのでネット上では「RPAはDXなのか?」というテーマで書かれた記事も散見されます。

 

特にしっくりきたのはこの記事です。

 

www.itmedia.co.jp



この記事ではある会社の事例について疑問を投げかけています。

 

ざっくり説明すると

 

①WEBサイト経由で顧客から問い合わせがあると、通知メールが担当者に発信される。

②しかし一括ダウンロード機能がないので、担当者は基幹システムにコピペで入力する。

③そこでRPAを導入し、基幹システムへの入力を自動化した。

 

まぁ、確かに担当者は手入力から解放されています。

でも実際のところは入力作業をRPAが代行しているにすぎません。

 

これってトランスフォーメーション=変革してないと思いませんか?

 

そこで「こういうコトはなんと言うべきなのだろう?」と思いググったところ

デジタライゼーションという言葉に辿り着きました。

 

www.ntt.com

 

それが先ほどのツイートになりました。

「一般的なRPAでの業務自動化はDXとは違うものなのではないか?」と感じたのです。

 

まぁ、デジタル技術の活用による業務改善は「デジタイゼーション」だという見解もあります。

 

 

このツイートでは下記の記事をご紹介いただきました。

 

news.yahoo.co.jp

 

それがデジタイゼーションなのかデジタライゼーションなのかはハッキリしませんが

いずれにせよDXではないのは間違いないでしょう。

 

いったいDXって何なんだ?

 

では「改めてDXって何だろう?」と思いググってみたところ、こんな記事を見つけました。

 

blog.global.fujitsu.com

 

こちらは富士通ジャーナルの記事ですが、この中ではこのように説明されています。

 

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

 

ちょっとこれだけでは抽象的すぎて、イメージが湧きません。

そしてアマゾンがDX事例として紹介されます。

さすがにアマゾンだと、ちょっと事例が大きすぎて腹落ちしませんよね。

 

そんな感じでモヤモヤしていたところ、このツイートが目に入りました。

 

 

このツイートでご紹介いただいたnoteの記事を読んだら、非常にスッキリしました。

 

note.com

 

DXが何かとか、自分も複数の現場を見て、実際にやってみて初めて気がついたというか、最近ようやくわかってきた気がします。

 

むかし自分が言ってたことは調査や分析の結果でしかなかった。間違いじゃないんだけど、体験・経験が伴っていなかったな、情報を消化しきれてなかったな、と思っています。

 

DXってのは、デジタルがコモディティ化する「前」に完成した「ビジネスの型」を、

デジタルを前提としてリデザインすること、だと今は考えています。

 

だから2000年以降にできた企業はDXの対象外。それ以前のパラダイムを前提として完成された「ビジネスの型」これを「リデザイン」するのがDX。

 

「改善」や「改造」ではなく、「リデザイン」なので革新であり、トランスフォーメーションという語感がしっくりきて受け入れられてるんだと思う。

  

おそらく上記のような内容が、僕自身も漠然と思っていたDXの本質なのだと気がつきました。リデザインなのですね、リデザイン

 

美人すぎる魚屋さんの考案した「おまかせ鮮魚BOX」というDX

 

アマゾンみたいな成功しきったDX事例以外に何かもっと身近な事例がないだろうか?

と思っていたら、ニュースサイトでこの記事が紹介されてました。

 

news.livedoor.com

 

「美人すぎる魚屋」とは、鮮魚の販売や居酒屋を展開する寿商店の常務取締役を務める森朝奈さんです。

 

確かにご覧の通りの森朝奈さんは超美人です。

 

www.youtube.com


それに楽天で働いていたということもあり、IT活用にも明るいワケでいわゆる街中の商店街にある「お魚屋さん」とは、だいぶイメージが異なります。

 

そんな森朝奈さんが考案したのが「おまかせ鮮魚BOX」です。

 

s-kotobuki.shop-pro.jp

 

この「おまかせ鮮魚BOX」を考案した動機を引用しますね。

 

 森さんが自分でも「大きく変わった」と感じるようになったきっかけが、2020年に始まったコロナ禍だ。

 

愛知県では、2020年4月に最初の緊急事態宣言が発出され、飲食店に休業要請が出されて売り上げは大幅に落ち込んだ。寿商店も例外ではなく、鮮魚の卸売業はもちろん、12店舗を展開する居酒屋「下の一色」などの飲食業も大きな打撃を受けた。

 

「(2020年の)4月、5月ごろに市場に行くと、いい魚が入っているのに値段がものすごく下がっていたんです。漁師の友達は、魚を取っても買い手がつかないので『漁に出られない』と嘆いていましたし、クルマエビの養殖業者さんも『これ以上大きく育てても売れないし、お金がかかるばかり。まだ小さいけど安くするから買ってくれないか』と。そうした状況を見て、何とかしたいと思ったんです」

 

■「おまかせ鮮魚BOX」に注文が殺到
「こんなに安くて新鮮な魚介類なら、きっと食べたい人はいるだろう」と考えた森さん。まずはSNSで友達に向けて、市場の様子を写真で見せながら「こんなに立派な天然の鯛が1000円で買えるんだよ。欲しい人は送るよ」と呼びかけたところ、大好評だった。

  

コロナ禍がキッカケとなり、新しいビジネスモデルを展開しています。

これってまさにDXではないでしょうか?

 

そしてもう一つ。「森朝奈さん」はこんなDXも実現しています。

 

   

そう、「SNS時代の看板娘」なのです確かに言い得て妙だと思います。

 

www.youtube.com

 

今までの看板娘といえば、せいぜいその町中での評判だったと思います。

しかしSNSの拡散力を手に入れた看板娘は、広報するパワーが段違いです。

 

 

 

DX事例というと今だにAmazonだのウォークマンだのiPhoneだのテスラだのって出されますよね。

 

そんなんじゃなくて、もっと身近に感じられる話を聞きたいなぁ〜と思いました。

でも、身近なDXって実現した人はおそらく「これぞDX!」だなんて自覚がないから表に出てこないかもしれないですね。

 

ってなワケで「こんな風に身近なDXをもっと知りたいな」と思いました。

 

追記

Twitterでこちらの書籍もご紹介いただきました。ありがとうございます。

僕も読んでみたいと思いました!

 

  

 

  

 【おまけ】

 木村岳史氏のズバズバと切り込む書籍は3冊ほどあります。

『SEは死滅する もっと極言暴論編』を読んで、こんな記事も書きました。

 

www.matudakta.com

 

   

 

 

 

 

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