今の世の中、DX推進でデジタルシフトが急速に進んでますね。
こんにちは! 松田軽太です。
さて、漫画家の峰倉かずや先生がアシスタント募集をされていた
つぶやきが目に入りました。
【急募】
— 峰倉かずや (@kaz_minekura) 2024年9月28日
時代的に難しい事は承知ですが、アナログ原稿の作画アシスタントさんを切実に募集中です。
背景が描ける方は滅茶苦茶助かるのですが、トーン作業経験のみの方も大歓迎です…!
(人手がなさすぎて今回背景以外の全トーンを私と事務員さんで貼ってるので)
ぜひ一迅社までお問い合わせ下さい🙏 https://t.co/97pmNErI2a pic.twitter.com/3am9dFxHAm
峰倉かずや先生は最遊記シリーズを執筆されている漫画家です。
漫画制作の現場も今ではデジタルが主流になり、伝統的に紙にペン画を描いて
スクリーントーンを貼るという作画技術を持っている人が希少になっているようです。
で、こんな風に感想をつぶやいてみました。
漫画業界はアナログ技術者の人手不足なのですね。
— 松田軽太【ほぼ公式】 ゆるフワ系DX (ソリュエイ亭門下生)5550 (@matudakta) 2024年9月28日
この細かい書き込みのトーン貼りは難易度高そうですが。 https://t.co/YMiGoGSCPT
すると数名から「それってCOBOL言語を習得しているみたいに貴重な人材になるかも?」という感想をいただきました。
COBOL言語というのは60年以上前の大昔からあるプログラム言語で、今でも銀行や生命保険などいろいろな分野の業務で現役として使われ続けています。
漫画家生活数十年のベテラン漫画家はまだ原稿用紙にペンで絵を描いて、スクリーントーンで仕上げていらっしゃる現場も多いと思います。しかしデジタルが主流になるとアナログ技術を持つアシスタントは取り合いになるのは容易に想像できます。
COBOL言語と漫画の世界のアナログ技術に共通しているのは、まだ現役の技術でもあるのに、その技術を習得している若手が育っていないので、将来、困るということになります。
例えばCOBOL言語については、こんな記事もあったりします。
需要と供給の関係で言えば、旧来のレガシー技術を必要としている現場があるのであれば、レガシー技術の希少性が上がり、賃金も上がるということです。
なので逆張りしてレガシー技術を売りにするという手もあるかもしれません。
漫画家のアシスタントは以下のような技術が求められます。
- 建物や小物、効果線などのメインではない部分の作画
- ベタ塗り(髪の毛や服といった黒い場所を塗りつぶす作業)
- スクリーントーン貼り(色や影などを表現するための画材を貼る作業)
- キャラクター以外の背景やモブの作画
ちなみにGANIMO(がんも)という漫画家とアシスタントをマッチングするサービスもあります。
とはいえ、主流ではないので現場の数は減少していくというリスクもあるのですが。
キャプテン翼の著者である高橋陽一先生は漫画家として引退宣言をされました。
その理由の中に「昨今のデジタル化の波による執筆環境の変化」を上げられています。
そして需要が減れば供給事業者も減るので、厳しいものはありますね。
スクリーントーン自体が業者の倒産とかもあったりとかで流通量も減っているようなので、これからますます厳しくなりそうな…🤔https://t.co/MbLtBDA1IP
— takeshi74 (@takeshi741) 2024年9月28日
ではデジタル時代の漫画家はどのようなワークスタイルになっているのでしょうか?
こちらの記事に事例が載っていました。
作画のデジタル化に伴いテレワークによる分散作業が可能になったのです。
これであれば通勤時間もないし、作業時間も融通を利かせることができます。
こちらのnoteでは、漫画アシスタントをデジタル化する具体的な方法が紹介されています。
浦沢直樹の漫勉neoでは、漫画家の執筆状況を見ることができます。
将来性を考えると、レガシーな技術の全振りするのではなく、モダンな技術も
習得しておくにこしたことはないでしょうね。