松田軽太のブロぐる

企業の情シスで働いています。会社の中では何をしてるのかナゾな職場の情シスあるあるなどや読んだ本のことなどを思いつくままに書いています。

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自治体の枠を超えた「戦略」の集大成。山形県南陽市の生成AIプロンプト集から学ぶこと

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自治体の枠を超えた「戦略」の集大成。山形県南陽市の生成AIプロンプト集から学ぶこと

山形県南陽市が公開した「生成AI活用実例集(プロンプト集)」をご存知でしょうか。

www.city.nanyo.yamagata.jp

 

全748例という圧倒的なボリュームもさることながら、その中身を精査すると、単なる「便利な使い方の紹介」に留まらない、極めて高度な業務設計の思想が見えてきます。

 

Twitter(現X)でつぶやいたところ、大きな反響がありました。

 

人口約3万人という規模の自治体が、これほどまでに解像度の高いAI活用を実践しているという事実は、多くのビジネスパーソンや組織運営者にとって、大きな示唆に富んでいます。

1. 業務改善の王道「ECRS」を組み込んだ設計

この実例集が特異なのは、プロンプトの前提にECRS(排除・結合・交換・簡素化)の視点が組み込まれている点です。

 

通常、AI導入といえば「今の作業をAIで早く終わらせる」という「効率化」の議論に終始しがちです。しかし、南陽市の事例では、まず「その業務自体が必要か(排除)」、「フローを組み替えられないか(交換)」といった、BPR(業務プロセス再設計)レベルの問い立てがなされています。

 

「AIを使うこと」を目的化せず、組織全体のワークフローを最適化するための「思考のパートナー」としてAIを定義している。この地に足のついた戦略的な姿勢には、正直驚かされました。

 

2. 現場の課題を解きほぐす「127番から420番」のプロセス

特に注目したいのが、127番の「業務プロセスの整理と企画書構築」から420番の「ワークフロー可視化」に至るまでの一連の流れです。

 

ここには、現場の職員が日々直面する「言語化しにくい泥臭い課題」を、いかにして構造化するかという知恵が詰まっています。

 

  • 情報の構造化: 散在する事務情報を整理し、論理的な企画書へ昇華させる。

  • プロセスの可視化: 属人化しがちなワークフローを客観的に図解・整理する。

 

こうした作業は、本来コンサルタントの領域に近いものですが、それを現場の職員がAIを使いこなして自律的に行おうとしています。これは「AIを戦略的に使う」という言葉の、最も誠実な実践例と言えるのではないでしょうか。

 

3. 小規模自治体が示した「知の活用」の可能性

人口3万人の市がこれほどまでの成果物を世に出したということは、組織の規模や予算の多寡が、必ずしもDXの成否を決めないことを証明しています。

 

必要なのは最新のシステム以上に、「現状をどう変えたいか」という明確な課題意識と、それをAIに問い続ける粘り強さである。南陽市の748例からは、そんな力強いメッセージが伝わってきます。

 

思わず感嘆してしまうほどの内容ですが、これは決して遠い世界の出来事ではありません。私たちの日常業務にも、この「問いの立て方」を応用できる場面が多々あるはずです。

 

結び:AI時代の「思考の指針」として

南陽市の「生成AI活用実例集」は、単なるプロンプトのサンプル集ではなく、「AI時代における働き方の設計図」です。

 

もし、日々の業務改善に限界を感じているのであれば、一度この資料を紐解いてみることをお勧めします。そこには、技術を魔法としてではなく、確かな「道具」として使いこなすためのヒントが溢れています。

 

 

 

 

 

 

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