森川亮氏の著書「シンプルに考える」を読んで「本質」について考えてみました。
こんにちは! 松田軽太です。
本質とは何か?を考える
日本の製品は機能を磨き上げることで付加価値を上げていきました。
森川亮氏は以前はソニーで働いていました。
当時、森川亮氏が所属していた部署は、テレビとインターネットを結びつけて新しいサービスを生み出すということがミッションでした。
しかし、ソニーのテレビ開発技術者は「テレビは電波を受信するもので、ネットにつなげるなど邪道だ」と猛反発をくらったのです。
ではテレビという商品をあらためて考えてみると、電波を受信して映像を映すのがテレビの役割なのでしょうか?
そうではないはずです。
あくまでも番組などのコンテンツを映すことが目的であり、テレビに映るまでの経路は電波であろうとネット回線であろうと何でも良いハズなのです。
これはテレビという商品が生活に定着したことで「テレビとはこうあるべき」という固定概念に縛られているということです。
また日本はとにかく商品の質を向上させることが目的になりがちです。
テレビの進化という定義がハイビジョン化や4K化という画質の向上という狭い視野になってしまうのです。
しかしバラエティー番組をものすごい高画質で観る必要はあまりありません。
数年前のテレビでは3Dメガネを掛けて観る3Dテレビを各社が競って販売していましたがすっかり3Dテレビも市場から姿を消しました。
結局のところ、このようなテレビの高機能化を消費者が望んでいなかったということです。つまりテレビの本質からズレてしまったのです。
おまけに消費者が望んでもいない高機能化を進めることで、同時に高価格になり、結果としてシンプルな海外品に市場を奪われてしまいました。
「シンプルに考える」とは簡単そうですが、実はとても奥が深いのです。