トム・クルーズが主演した『ザ・マミー 呪われた砂漠の女王』という作品があります。
これはユニバーサル・ピクチャーズが満を持して制作する新たなモンスター映画のシリーズであり『ダーク ユニバーサル』というシリーズ名で企画された意欲作です。
しかし、この作品。
予告編を観た瞬間に違和感を感じました。
「なんでトム・クルーズがわざわざこんなB級映画に出演してるわけ?」
もう予告編の画面からも、なんで今さらミイラなの?と感じ始末です。
モンスター映画でマーベル・シネマテイック・ユニバーシティを目指した
ダーク ユニバーサルというシリーズはマーベルスタジオが実践して大成功したマーベル・シネマテイック・ユニバーシティと似たようなことをユニバーサル・ピクチャーズも目指したのです。
しかしそう簡単には行きませんよね。
特に映画業界はまずはヒットしなければ続編が作られることは少ないし、おまけに続編が作られたとしても、一作目を越えられずにガッカリする作品も多いのです。
例えば『ターミネーター』シリーズも制作はされ続けていますが、傑作だった一作目と二作目を越えられた作品はありません。
『エイリアン』シリーズも続編は作られていますが、一作目から三十年近く経ってから、一作目の監督のリドリー・スコットが新たにエイリアンシリーズを再構築してるくらいです。
どんな映画作品も当たり前ですが、ヒットさせるために作られます。
最近のハリウッド映画は制作費に100億円以上の大金を投じることも珍しくありません。
これだけの多額の制作費をかけるのだから、ヒットさせたいに決まっています。
にも関わらず、制作費を回収できない作品もあります。
そう考えるとマーベルスタジオの作品が例外的であるといえます。
トム・クルーズが主演する違和感
トム・クルーズは『ミッション・イン・ポッシブル』などでセルフプロデュースの上手い俳優です。
出演する作品の多くが映画業界で高い評価を得ています。
そのトム・クルーズがなんでこんな明らかにB級臭がプンプンする作品を選んだのか不思議でなりません。
もちろんB級映画にはB級映画の楽しみ方があるのは分かります。
でも、この映画に主演するのはトム・クルーズではないだろうと直感的に感じるのです。
なんというか大人の事情で断れなかったんだろうな感が滲み出ているのです。
過度な期待はしないことが肝心
さて鑑賞した結果の感想はといえば「まぁ、こんなもんだろうな」といったところです。
派手なアクションと驚きのSFXと衝撃の大どんでん返しが用意されていますが、残念ながら意外性はありません。
ホラー映画というよりはアクション映画に寄っているので、ポップコーンをつまみながら暇な時間を潰すくらいなら良いかもしれません。
敢えて観るのであれば、過度な期待をしないで観ることをオススメします。