今回はKintone(キントーン)をExcelみたいに使えるという、まるで魔法のようなプラグイン「krew」をご紹介します。
こんにちは! 松田軽太です。
そもそも Kintone(キントーン)とは何か?
Kintone(キントーン)はサイボウズ社の提供している簡単にWEBアプリが作れるクラウドサービスです。
実は以前、Kintone(キントーン)に興味を持ち「これを活用したら属人化Excelのデータ共有ができるのではないか?」と考えて、1ヶ月のお試し版で利用したことがあります。
しかし、その時は「確かに簡単にアプリが作れるけど、本当にこれでExcelの代わりになるのだろうか?」と疑問に思い、その後、あまり興味を持ちませんでした。
それから時が経ち、krew がきっかけで 再び Kintone(キントーン)に興味を持ちました。
Kintone(キントーン)は基盤である
Kintone(キントーン)には多くの企業がオプションとなるサービスを提供しています。
例えばKintone(キントーン)はWEBサービスの特性で、定型印刷が苦手です。
その場合はサイボウズ社以外で印刷用のサービスを提供しているので、そちらの中から選びます。
実はKintone(キントーン)を最初に面倒くさいと感じたのは、このように他のサービスとの組合せになる部分でした。冊子が出来るほどあったので「どれを選んで良いのか分からん」と感じたのです。
そう、この当時は「Kintone(キントーン)は基盤である」ということに気がついてなかったのです。
Kintone(キントーン)+ krew という組合せ
再度、Kintone(キントーン)を興味を持ったのは「グレープシティという美味しそうな名前の会社が提供する krew というプラグインを使うとKintone(キントーン)がエクセルっぽくなって、非常に使い易い」と聞いたのがキッカケです。
「krew」は3つの製品で構成されています。
1.krewSheet
この画面を見て驚きました。
このプラグインを使うと驚いたことにKintone(キントーン)がExcelみたいに使えるようになるのです! Kintoneとは別物のようですよね!
これだけExcelっぽい画面であれば、誰でも使えると思います。
※krew資料より引用
2.krewData
実はKrewを見て一番驚いたのが krewData です。
これを使うと複数のKintoneアプリのデータを集計できるというのです。
※Krew資料より引用
Kintoneでいうところのアプリとはデータベースのことなので、例えば売上データと予算データをくっつけて売上予算データを更新するなんてことが出来るようになるんですね。これには驚きました。
更新処理の設定はコマンドのアイコンをつなげるだけでなのでノンコーディングで簡単に出来るのです。
まるでKintoneの中に ASTERIA Warp があるようなイメージです。
以前にKintone(キントーン)を敬遠した理由のひとつに「こういう簡単に作れるWEBデータベースってバッチ処理ができないんだよなぁ」というのもあったので、これが出来ればかなり便利になりますね。
しかもスケジュール機能もついているので夜間バッチ更新ができるのです。
3.krewDashboard
この機能はKintone(キントーン)のデータをピボットテーブルのようなクロス集計や様々な見やすいグラフで分析するための機能です。
いわゆる「見せる化」が出来るようになります。
※Krew資料より引用
グラフの種類は10種類もあります。
- 棒グラフ
- 折れ線グラフ
- 横棒グラフ
- 複合グラフ
- 面グラフ
- 円グラフ/ドーナツ
- 散布図/バブル
- じょうご(ファンネル)
- ゲージ
- レーダーチャート
ということでKrewではExcelっぽい画面で入力した様々なデータを集計して、見やすくグラフ化できるのです。
ここまでKintone(キントーン)を活用できるのは素晴らしいですね。
結局、Excelはなくならない
多くの会社が「属人化Excelの撲滅」にチャレンジしましたが、成し遂げることは出来ませんてした。
Excel・・・というかスプレッドシートにとって変わるような便利なソフトって見つからないのです。
なぜExcelが悪者扱いされるのか?
個人でExcelを使っていると感じないかもしれませんが、会社全体から見ると、個人が作ったExcelファイルはブラックBOXなのです。
特に関数やマクロで複雑に組まれたExcelが、その部門でなくてはならない機能であったとしても、作った本人にしか使い方が分からないということってありますよね?
そして数年後、人事異動や退職で作った本人が居なくなると、引き継いだ人がどう使って良いか分からず、結果としてそのExcelが壊れてしまい情報システム部に助けを求めてくる、ということがよくあります。
しかし、助けて上げたいのは山々ですが、始めて見るようなExcelファイルを治すのは、なかなか大変な作業です。
これをシステム部門界隈では「EUCの悪夢」と呼んでいます。
ちなみにEUCとはエンド・ユーザー・コンピューティングの略です。
Excelにこそ、企業独自の価値が埋まっている
そんなExcelですが、そうはいってもその利便性の高さからExcelはノート代わりに使われています。
しかし紙ではなく、中身はデジタルデータなので簡単にコピーできるので2次加工することも可能です。
これが紙のノートだったら、まずアナログからデジタルに変換する必要があるのです。
それがない分、Excelはまだマシです。
そしてExcelには沢山の知恵が蓄積されています。
で、あればExcelのように便利に使えて、Excelよりも簡単な共有できるサービスがあれば便利ですよね?
それが Kintone(キントーン)+ krew なのです。
krewを使えば、Excelの利便性とKintone(キントーン)の手軽さで、大切な情報資産を共有して、みんなで活用することが出来るのです。
いや~、これは本気で便利なサービスだと思います!