事務作業をしていると毎回、定期的に集計している作業ってありますよね。
こんにちは! 松田軽太です。
総務課だと毎日のお弁当の発注数を集計したり、営業だと売上実績を得意先別や月別に
集計したりしていると思います。
最近、よく相談されるのが「定期的な集計作業を簡単にできないかな?」という内容です。
今までと仕事量は変わってないのに、昨今の働き方改革の名の下に「強制的な残業規制」で早く帰らなければならなくなったワケなので、それであれば、こういった定型作業は自動化したいところです。
大流行のRPAはまだ中小企業には普及していない
大企業であれば最近、大流行のRPAと呼ばれる事務処理自動化ソフトが導入され、アナタの代わりに定型的な事務処理を代行してくれます。
しかし中小企業にはまだまだRPAが普及していないのが実情でしょう。
まぁ、RPAは無料ではないので、経営層が納得できるような費用対効果を算出するのはなかなか難しいところです。
だがしかし、だがしかし。
そんな風に手をこまねいていると、残業規制で会社を追い出された後にスタバやドトールやミスドに移動して持ち込んだノートパソコンを開いてせっせと仕事をしなくてはならなくなります。
その場合、残業代は一銭も貰えず、おまけにドリンク代は自腹で、その上、疲労が蓄積するという三重苦が待っています。
そうなのです。これでは「働き方改革」どころか「働き方改悪」です。
そんな働き疲れてグッタリしているアナタに朗報です!
Excelの関数を活用すれば今よりも格段に効率よく定型的な集計作業を行うことができるのです。
アナタの仕事の救世主になる「ExcelのSUMIFS関数」を活用しよう
事務作業のほとんどはExcelで行われていますよね。
そしてExcelには便利な関数と呼ばれる機能があります。
ところが多くの会社では、この便利な関数が活用されていません。
とある企業向けのExcel講習の会社の人から聞いたところでは、多くの企業ではSUM関数程度しか使われていないのだとか。
実際のところ足し算、引き算、割り算、掛け算といった電卓みたいな使い方をしているのが実情なのです。
Excelって会社のパソコンに普通に入っているので、無料みたいな感覚で使っていると思いますが単体で購入すると1万5000円くらいはします。
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しかし電卓みたいな使い方しかしてないのでは、せいぜい500円分くらいの機能しか使っていないのではないかと思います。
これってExcelが『もったいない』ですよね。
目の前に確実に仕事を楽チンにしてくれる道具があるのに、使っていないんですから。
部屋の中にルンバがあるのに、使い方が分からずに箒(ほうき)で掃き掃除をしているようなものです。
ということで定型的な集計をあっという間に終わらせてくれるルンバみたいな関数がSUMIFS(サムイフズ)なのです。
今回は羽毛田 睦土氏の著書『関数は「使える順」に極めよう! Excel 最高の学び方』を参考にしてみます。
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SUMIFSで出来ること
もしかしたら『SUMIFS関数なんて聞いたこともない』という人も多いかもしれませんね。
SUMIFSとは『SUM + IF + S』と3つの要素が組み合わさった関数です。
まず『SUM』ですがこれは足し算をするということです。
次の『IF』は英語の「もしも」と同じ意味なので「条件」を決めることです。
次の『S』は英語の複数形のことで「複数の条件を設定できる」ということです。
これだけ読んでも「なんでそれで定型的な集計が自動的にできるワケ?」と疑問に思うかもしれませんね。
SUMIFS関数には3つの使い方がある
SUMIFS関数には次の3つの使い方があります。
①基本型:条件を指定して集計する
例)売上実績から商品別に売上数量を集計する
②集約型:指定した条件に合致しないデータを集約する
例)主要な取引先以外は「その他」にまとめる
③マトリックス型:縦軸と横軸の2つの条件で集計する
例)月初在庫・入庫・出荷から在庫推移を見る
では、実際の使い方を説明します。
SUM関数とSUMIFS関数の違い
ではこの実績データを集計してみましょう。
足し算をするSUMと複数の条件で足し算できるSUMIFSを比較するとこのようになります。
SUM関数は「Ctrl」を押しながら合計したいセルを選択するのでメンドくさいし、選択するセルを間違える可能性も高くなります。
SUMIFS関数は一度、足し算する条件を設定して、すべての行に同じ関数をセットすれば集計できるので、間違えにくいのです。
SUMIFS関数の仕組み
上の図のSUMIFS関数の引数を詳しく見てみます。
=SUMIFS($G$9:$G$27,$D$9:$D$27,I10)
①第一引数:合計したい数値の範囲 ⇒ $G$9:$G$27
②第二引数:集計の基準となる範囲 ⇒ $D$9:$D$27
③第三引数:合計したい条件 ⇒ I10
$マークの絶対参照を活用するのがポイントです!
一見、複雑に感じますが、慣れるとSUMIFS関数を使った方が簡単に集計ができます。
①基本系の例
基本型は指定した条件に合致した場合に集計します。
例えば取引先をAmazonに指定した場合は、Amazonだけの発注金額を瞬時に集計することができます。
基本系の集計を実際に操作してみるといこんな感じで使えます。
SUMIFS関数を使うと、選択した取引先の合計を集計できます pic.twitter.com/W6g8IRrSdG
— 松田軽太 (@matudakta) November 20, 2019
②集約型の例
集約型は指定した条件の取引先以外を集約する集計方法です。
例えば主要な取引先は個社ごとに集計し、それ以外の「その他」としてまとめて集計することができます。
この集計でのポイントはVLOOKUP関数を使って「取引先集約」という列の情報を用意している点です。
ではSUIMFS関数を集約型で動かした例を見てみましょう。
このように集計元データをコピペした瞬間に右側の取引先別の集計ができてしまいます。
③マトリックス型の例
マトリックス型とは「営業所別月別集計表」のような縦に営業所、横に売上月が並ぶような表のことを指しています。
クロス集計と呼ばれることもあります。
ではSUMIFSのマトリックス型が動いてるところを見てみます。
この例でも集計元のデータをコピペしただけで取引先別・月別に集計できてしまいます。
SUMIFSを使わずにこういった表を作るとなると、一旦、別のシートに集計してそれを集計表の実績部分に値を貼り付けすることになると思います。
実際のところ、売上実績表などのほとんどはマトリックス型のSUMIFS関数で集計できてしまうと思います。
是非、SUMIFS関数のマトリックス型集計のやり方を習得することをオススメします。
最初に覚えるべき関数はたった6つ
ということでSUMIFS関数の使い方をご紹介しました。
このように関数を使えるようになると、驚くほど仕事を爆速で終わらせることができます。
SUIMIFS関数の他にもExcelには400種類以上の関数が用意されています。
しかし皆さんが日常的に使うべき関数はたったの6つです。
・IF関数 ⇒ 条件によって値を変える
・VLOOKUP関数 ⇒ 商品名や単価を自動でセットしたい
・COUNTA関数 ⇒ 空白以外のセルの数を数える
・COUNTIFS関数 ⇒ 複数の条件でも数を数えられる
・SUM関数 ⇒ 今月の売上げを計算する
・SUMIFS関数 ⇒ 複数の集計条件があっても集計できる
まず手始めに、この6つの関数を使えるようになりましょう。
もっと関数を使って仕事を爆速したいと思ったら、この本を読んでみることをオススメします!
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